「絶対優位戦略」に基づいた選択はゲーム理論の鉄則です。

相手の戦略に関係なく、自分の特定の戦略が自分の他の戦略よりも優れているものを「絶対優位の戦略」と言います。

ここである状況を考えます。

今目の前にリンゴとミカンがあり、AさんとBさんがどちらを選択するかによって賞金を得られるとします。

AさんもBさんもリンゴを選択した場合、Aさんは7万円、Bさんは3万円得られます。
Aさんがリンゴを選択しBさんがミカンを選択した場合、Aさんは6万円、Bさんは4万円得られます。
Aさんがミカンを選択しBさんがリンゴを選択した場合、Aさんは10万円得られ、Bさんは何も得られません。
AさんもBさんもミカンを選択した場合、AさんとBさんは5万円得ることができます。

Aさんはリンゴとミカンどちらを選択すべきだろうか?

Bさんがどちらかを選択する確率がフィフティーフィフティー(50%:50%)だとすると、Aさんにとってはミカンを選択した方が得られる金額の期待値が高いと言えます。

しかし、Bさんの立場に立って見ると、Bさんは必ずミカンを選択することがわかります。

実はBさんがリンゴとミカンのどちらを選択するかは50%:50%ではないのです。

なぜかと言うと、Bさんはリンゴを選択すると最大3万円が得られますが、ミカンを選択すると最低でも4万円以上の賞金が得られるからです。

つまりBさんに取ってはミカンを選択することが「絶対優位の戦略」なのです。

Bさんがミカンを選択するとわかっているなら、Aさんにとって最適な選択はリンゴと言うことになります。(リンゴを選択し6万円得るのが正解)

つい自分が得することばかりに着目しがちですが、視点を変え相手の立場で見ることで正しい選択がわかる良い例だと言えます。

自分が「絶対優位の戦略」取るのは当然ですが、選択に迷ったときは期待値で判断する前に「他人の絶対優位の戦略を見る」という視点で選択を行うべきです。

自分の都合だけではなく他人の都合も考慮して柔軟に選択できるようになりたいものです。

〜補足memo〜

・ゲーム理論が指すゲームとは、複数の主体がそれぞれの意思決定によって影響を受ける状況のことを指します。これをゲーム的状況と呼びます。そして、このゲーム的状況の中で、主体がどのように意思決定し行動するのかについて理論化したものがゲーム理論です。

・ゲーム理論(ゲームりろん、英: game theory)とは、社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問である。数学者ジョン・フォン・ノイマンと経済学者オスカー・モルゲンシュテルンの共著書『ゲームの理論と経済行動』(1944年) によって誕生した。

おすすめの記事