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「やりたくないこと」を「やりたいこと」に書き換える方法①では、「対象を多角的に観自在に正しく観る」というアプローチでした。

基本はこのアプローチに尽きるのですが、このアプローチの派生として以下の3つを紹介いたします。

・ゴール設定(仮観)とゴールの切り替え
信念と欲求とのズレを確認する。欲求をコントロールする。
視野を広げ、膨大な選択肢の中から自らの意思で選び取る。

これらは、結局のところ「対象を観自在に観る」ということです。(「観自在」という概念はそれだけ抽象度の高い概念だということですね)

「対象を観自在に観る」と言っても色々なやり方があって、もう少し抽象度を落として「やりたくないこと」を「やりたいこと」に書き換える具体的な方法として落とし込んだものがこの3つです。(もちろんこの他にも沢山の方法があるかと思います。)

この記事では、「ゴール設定(仮観)とゴールの切り替え」という方法について詳しく見ていきます。

コーチングでは沢山のゴールを持つように推奨していて、バランスホイールなどを用いて複数のゴールをバランスよく設定するように促します。

もちろん、バランスホイールに沿って複数のゴールを設定することは良いことですが、ここにちょっとした落とし穴があります。

どんな落とし穴かというと、バランスホイールを埋めただけで満足してしまうということです!
バランスホイールを埋めただけでゴール設定を行うことをやめてはいけません。

ゴールは多ければ多いほど良いです。そして自在に作り出せるようになるのがベストです。日々ちょっとしたことにもなんらかのゴールを持って取り組むことです。

息をするかのように習慣的にゴール設定を行えるようになりましょう。

「何かつまらないな」と感じるのはその行為を行っている時間に価値を感じていないからです。

「目の前の存在や現象に対してなんらかの役割を見出し価値を付加して観ること」を仏教では「仮観」と言いますが、ゴール設定とはまさに仮観的な見方をするということです。

ゴールを設定することで、これから行う行為に対してなんらかの役割や価値を与えることが出来ます。

無駄だと思えることになんらかの役割や価値を与えてみましょう。

通勤時間を無駄だと感じている人。
学校の勉強が無駄だと感じている人。
人との関わりが無駄だと感じている人。

無駄だと感じるのはそれらに対して役割や価値を与えていないからです。

自らゴール設定を行うことで、無駄だと思えることもなんらかの役割や価値を持ちます。
些細なことでもゴール設定を行う習慣を身につけましょう。

沢山ゴール設定ができるようになると、あれもこれもやりたいことだらけになり、「体が足りないand時間が足りない」と状況になります。

この状態になると、また問題が生まれます。

例えば、
他にもやりたいことがあって目の前のことに集中できない。
時間が足りなくて心に余裕がない。

と言った感じで、結局目の前のことが楽しくなくなるというジレンマに陥る場合があります。

時間的な焦りを感じた瞬間、目の前の行為は「早く終わらせなければいけないタスク」に変わってしまいます。つまり「やりたいこと(want to)」でも「やりたくないこと(have to)」に変わってしまうということです。

ここで重要になってくるのが、「ゴールの切り替え」です。

「今はこゴールを達成することに集中する」と自分に言い聞かせて目の前のことに意識を集中させます。

無数にあるゴールは意識の外に追いやりましょう。意識の外に追いやったとしても無意識レベルで刷り込まれているゴールは、自我の重要性評価関数に影響を与えているためしっかり機能しています。無意識レベルで刷り込まれているゴールの場合は、そのゴールを意識してない時でもそのゴールにとって重要な情報に対してはRASが開いています。なので安心して無意識にゴール達成を任せましょう。

目の前の行為と関係のないゴールに意識を向けてはいけません。意識に上がっているゴールを切り替えて、意識しているゴールと目の前の行為を一致させましょう。

それでも焦りを感じるという場合は、ゴール設定が間違っている可能性があります。have toで設定したゴール(そもそもhave toのものはゴールとは言いませんが)がある場合は、すぐにそのゴールは諦めてゴミ箱にでも捨ててしまいましょう。

真に心から望んでいるゴールであれば、それに向かっているだけで楽しいものです。早く達成しなければならないと焦りを感じるゴールなんてものは存在しないのです。楽しすぎて高いパフォーマンスでいつの間にか長時間取り組んだ結果、素早くゴールが達成されてしまうというだけであり、ゴールに期限をつけるかどうかはそもそも自由であるということを忘れてはいけません。

ゴールに期限をつける時は、素早くゴールを達成することに喜びを感じるときだけにしましょう。レースゲームのタイムトライアルで記録の更新に猛進するような感覚です。want toのエネルギーをガソリンにしましょう。have toのエネルギーをガソリンにしてはいけません。have toのエネルギーは燃費も悪く体にも心にも悪いのです。

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