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得ることと失う事は表裏一体の関係にあります。ものを買えばお金が無くなります。部屋にものをおけば部屋は狭くなります。経験を得ようと思えば時間を失います。何かを得れば必ず何かを失うのです。

逆に考えれば、失う事で得られるものもあるという事です。何かを捨てれば別の何かが手に入ります。

しかし、人は一度手に入れたものを失うことを恐れます。コーチング的に説明すれば、手に入れることで臨場感が高まり、手に入れている状態がコンフォートゾーンとなるため、手放すことに不快感を感じるようになるのです。仏教的に言えば、「一度手にすると執着心が生まれてしまう」とも言えます。

しかしながら、本質的には“有ること”と“無いこと”の優劣はつけられません。それなのに、一度“有る状態”を経験すると、執着心が生まれて“有る状態”が良い事で有ると錯覚してしまいます。

今当たり前のように有るものをいくつか捨てて見ましょう。見渡すと意外と不要なものがあちこちに転がっているはずです。物でなくても、当たり前のように行っている習慣をやめてみるということでも良いです。

捨てる時は、あれこれ考えず直感的に判断した方が良いです。直感的にいらないと感じたものでも、捨てられない理由を考えていると、いつの間にか「まだ捨てない方が良いかも」と思い込んでしまいます。とりあえず捨ててみる。捨てた後にどうしても必要であればまた買えば良いだけです。

勿体無いとか、捨てて後悔するのは嫌だと言った事は二の次です。自分の人生にとって、“有る状態”と“無い状態”のどちらが良いかをフラットな視点で確認することが大事です。所持しているうちは脳にバイアスがかかっている状態です。捨てる事で脳にかかったバイアスを消すことに意味があります。

何かに執着しているうちは自由な選択ができません。脳そのものが偏見を持って情報を評価してしまうため、自由意志で選択しているつもりでも縛られているのです。

まずは自分の脳を縛っている執着心を取り外しましょう。一度執着心を捨て、フラットな思考ができるようになってから、何に執着するかを決める事です。

ゴール設定とは一種の執着です。どういうゴールを目指すのかということと、何に執着するかは同じ事だと言えます。ゴールも執着心と同様に一度捨てることです。今持っているゴールを一度捨て去ることで、脳にかかっているバイアスが外れ、真のゴールが見えるようになります。

我々の脳は大抵なんらかの洗脳を受けています。洗脳状態にいる時にゴールを設定してもそれは真のゴールとは言い難いです。そのため一度脱洗脳を行う必要があります。

今現在の価値観を一つ一つ取り去って行き、悟りに向かう。全ては空であると理解(空観)できれば脱洗脳完了です。理想は完全に悟ることですが、完全に悟る必要はありません。大抵の場合は悟りに近づく過程でポコポコとゴールが生まれます。生まれたゴールを一つ一つ達成しながら時間をかけて悟りに近づいていけば良いです。ゴールが見つかった後はそのゴールに基づいた価値観を再構築(仮観)していく作業になります。

価値観を再構築していく時は、できるだけゴールを意識した状態で行いましょう。ゴールを意識していると過去の価値観の重要度が薄れます。過去の価値観にとらわれないために必要なことです。

ゴールに基づいて価値観が再構築されれば完全に自我が書き換わります。RASの働く条件が書き換わり、スコトーマのかかり方が変化します。必要な情報だけが目に入り、不要な情報は自分の宇宙から消えてなくなります。(また、無意識にそういう環境を作ろうとします。)

ここまできたら、後は自己を観察しつつやりたいことをやり続けるだけです。一度脱洗脳を終えたとは言え、ふとした時に過去の価値観で思考・判断・反応をしてしまうことがあります。その時に、自己を観察できていれば、「その価値観で評価してはいけない」と止めに入ることができます。やりたいことをやるにしても、その時の価値観が間違った価値観(ゴールと合致しない価値観)であれば、ゴールに近づく事はありません。

徹底的に今この瞬間の自分を観察し続けましょう。その時の視点は“ゴールを達成している未来の自分から見たもの”であること忘れてはいけません。

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