コーチの役割
コーチの役割を端的に説明すると「クライアントのゴール達成を助けること」です。また、苫米地式コーチングやタイス式コーチングにおいては、「クライアントの真のゴールを見つける手助けをすること」もコーチの重要な役割としています。なぜそういった役割が必要かと言うと、「クライアントの持っているゴールが他人や社会に植え付けられた仮初めのゴールである」という可能性を考慮しているためです。
コーチングとは?
誰しもが天才的なパフォーマンスを発揮する力を持っています。一人一人の脳が持っているポテンシャルの高さは誤差にすぎません。人間同士のパフォーマンスの差は、先天的な差ではなく、単にマインド(脳と心)の使い方による差が大きいということです。そして、脳のパフォーマンスを引き出すマインドの使い方を認知科学の知見から科学的に体系化したものがコーチングです。
プロのコーチは科学的に体系化されたコーチング理論・技術を用いて、クライアントのマインドをゴール達成に適したマインドに再構築します。一対一で対話を通してそういった働きかけを行うことをパーソナルコーチングと言います。
現代における成功法則
一昔前の成功法則は成功者の記録から彼らの特徴を抽出して作り上げられたものでした。しかし、そうやってできた法則はただの統計にすぎず、成功との因果関係は不明瞭なものでした。近年、科学の進歩によって徐々に脳の仕組みがわかり始めてきています。そういった中で「自分のマインド(脳と心)のカラクリ(認知システム)を理解し、使いこなす事で人は成功できる(高いパフォーマンスを発揮できる)」という考えが生まれました。
現代における成功法則とは、最新の認知科学によって体系化された「 脳のパフォーマンスを引き出すマインドの使い方」を身につけることと言えます。
最新の認知科学の知見に基づいたコーチングメソッド
我々の脳は入ってくる情報の多くをフィルタリングし、一部だけが認識される仕組みになっています。このような脳の機能をRAS※1と言いますが、 RASをコントロールしてスコトーマ※2を消したり出したりすることによって、今まで見えなかったチャンスを見つけられるようになったり、自在にフロー※3状態を作り出したりすることが可能になります。
コーチングを通して、RASのような脳の様々な機能を理解し、使いこなすことができるようになります。
※1.RAS(reticular activating system ):網様体賦活系。人の脳の活性化ネットワークのことで、毎秒毎秒大量に入ってくる情報のうちどれを認識に上げるかを決定する役割を持つもの。
※2.スコトーマ:心理的盲点のことをいう。 もともとはギリシャ語で「盲点」を意味する眼科用語がコーチングで使われるようになった。
※3.フロー:人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。
組織に対するコーチング
脳は神経細胞の巨大なネットワークです。組織とはその巨大なネットワークが複数集まり、さらに巨大なネットワークが構築された状態と言えます。個々が上手なマインドの使い方を身につけパフォーマンスを向上させれば、組織全体のパフォーマンスを引き上げる神経細胞の一つとして作用します。組織内の様々なネットワークが活性化し、組織全体のパフォーマンスを向上させ、それがまた個々のパフォーマンスを引き上げるといった正のスパイラルによって、組織と個が同じ方向を向いて一体化している強力な組織が作られます。