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No.65 感謝経済圏

頭の中の経済圏の領域が歪んでいると、お金のやり取りを行う経済圏の一部に感謝や善意のような概念を取り込んでしまう場合があります。例えば、人に何かを与えられると「返さないといけない」と義務感を感じたり、単なる善意を勘繰って素直に感謝できない。逆に人に何かを与えた時に見返りを求めてしまい、与える喜びを感じられない。損得勘定で与えたり受け取ったりすることを判断している。などの状態です。こういった卑しい感情に悩まされ、善意で与えたり受け取ったりする行為に対して、素直に感謝や喜びを感じられない場合、感謝や善意などの概念を損得勘定で評価するようになっているかもしれません。

心理学の用語で「返報性の原理」という概念がありますが、私は特に返報性の原理を悪用することによって拡張された部分の経済圏のことを「感謝経済圏」と呼んでいます。返報性の原理とは、相手から何かを受け取ったときに「お返しをしたい」という心理効果を指します。この返報性の原理と経済論理が紐づいている人たちが集まると、損得勘定で感謝や善意の授受が行われている領域が生じます。このように本来損得勘定で価値のやり取りが行われるべきでない領域が経済圏として機能している場合があり、特に各々が自己利益の最大化を目標に返報性の原理を悪用し、感謝や善意がやり取りされている領域を「感謝経済圏」と呼んでいます。

「感謝経済圏」と聞くと微笑ましい世界に感じますが、実状は無機質で血が通っていない冷酷な世界です。なぜなら、

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