新型コロナウイルスの解決の糸口が見えないまま2年余りが経過しました。そういった状況下の中、経団連の意向(https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/058_honbun.html)に基づいて、政府はコロナウイルスのワクチン接種証明を商業活動に活用する方針を固めました。(2021/8/28の北海道新聞よりhttps://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/583006

私はワクチンパスポートが社会にどのような影響を与えるかについて考える人が一人でも増えてくれることを願いこの記事の制作に取り掛かりました。なお、新型ウイルスの危険性及び、コロナワクチンの有効性・危険性の是非については、各々が調べ判断する問題ですのでこの記事では言及しません。

ここ1、2年で海外渡航歴のある方はご存知かと思いますが、すでにワクチンパスポート(新型コロナウイルス感染症予防接種証明書)は各国の国際空港で活用されています。ワクチンパスポートがあれば出入国時に防疫処置の緩和(PCR検査の免除や隔離期間の短縮等)が受けられるのが現状です。

そんな中、政府はワクチンパスポートの活用範囲を広げ、積極的に商業活動にも活用することを決めました。9月12日の緊急事態宣言解除後に、各事業者に対して、ワクチンパスポートを提示した人には飲食やイベント、旅行の料金を割引したり、ポイントを付与したりといったベネフィットを与えるよう促すようです。

つまり、ワクチンを打った人は金銭的に徳をし、ワクチンを打たない人(そもそも打てない人)は金銭的に損をする状況が生まれることになります。当然ですが、割引やポイントの付与が行われれば、巡り巡って割引やポイントの付与を受けていない人がそれらを負担することになります。仮に割引等に対して政府が補助金を出すといった場合であっても、その財源は税金です。割引やポイント付与の負担を企業が背負うにしても国が背負うにしても、最終的にはワクチンパスポート非所持者の金銭的負担が重くなるのは明確です。

このようなワクチンパスポートの活用は、ワクチン非接種者に対する差別に他なりません。自らの意思とは関係なく、アレルギーなどの理由で接種できない方には代替処置(検査による証明パス)を用意するといった配慮は検討されているようですが、そういった理由なくワクチン接種を拒否した人は差別の対象となってしまいます。

人類の歴史は差別を根絶する歴史とも言えます。今まで人類は公平な社会を目指し、様々な差別をなくす努力をしてきました。社会は刻々と変化し、その度に様々な差別が新たに生まれるため、完全に差別をなくすことは難しいことかもしれませんが、それでも今なお人類は差別の根絶に向かって知恵を絞っています。私が主張したいのはあえて差別を生み出す方向に政治を進める必要はないということです。

ネットを見ていると、ワクチン賛成派、ワクチン反対派といった形で国民を分断するような表現が溢れています。また、ワクチンを接種しない人に対して、「陰謀論者」や「非国民」といった言葉をぶつける人もいれば、逆にワクチン接種者に対して「無知・馬鹿」や「臭い・何か危険なものが体から出ている」などといった誹謗中傷や差別的発言が度々目に入ります。

こういった個人を対象としたいじめのような差別ももちろん問題です。こういった発言をする人と距離を置きたくても離れられない人もいるかもしれません。どうしても距離を置けない場合は、こういった方達とはなるべくコロナ関連の話はせず、通常通り接してあげて下さい。彼らはこのコロナ騒動で一時的にストレスが溜まっているだけです。そのストレスの発散方法がわからず困惑しているだけでしょう。彼らもコロナ騒動の被害者だと思って、なるべくいがみ合わずに済む方法を模索していただければ、少しばかりかこの殺伐とした空気も和んでくるのかと思います。

差別はできるだけ少ない社会の方が良いです。いじめのような差別はもちろんのこと、ワクチンパスポートの商業活用のような実利的差別も存在しない方が望ましいでしょう。

8月9日、フランスでは衛生パス(ワクチン接種証明、陰性証明、治癒証明)の提示が義務化されました。衛生パスは、レストランやバー、百貨店やショッピングセンター、セミナー、電車・バス・飛行機などの交通機関、病院や高齢者施設、娯楽イベント、フェア、見本市などで提示が義務付けられています。つまり、衛生パスがなければまともに生活ができない状態となっています。ワクチン接種を望まない人は72時間毎に検査し陰性証明を発行し続けなければいけません。(陰性証明の有効期限は72時間です。)この状況はワクチン接種が義務化されていることと殆ど同じでしょう。

ワクチンパスポートの商業活用が行われれば、日本でも同様の状況になりかねません。つまり、ワクチン接種が半ば強制的に義務化されるということです。治験段階にある医薬品が義務化される状況がどれだけおかしなことか、改めて考える必要があるかと思います。仮に、自分がすでにワクチン接種済みで不利益を被らないことがわかっていたとしても、こういった政策が実行可能であるということを認めるべきではありません。国民に対して治験段階にある薬品を強制できるほどの権力を国に与えてしまっていいわけがないのです。

また、実質的にワクチン接種を強制しているにもかかわらず、法的には任意接種となっていることも問題です。任意接種ということは、「国民はワクチン接種による副反応リスクを理解した上であくまでも自己責任で自ら接種したのだから、ワクチン接種によって受けた損害に対して国家は責任を負う必要がない」といった論理がまかり通ってしまいます。つまり、国はワクチン接種の義務化が困難であるのをいいことに、ワクチンの副反応リスクによる責任を負わないことに成功しているわけです。

他にも問題はあります。ワクチンを打った側ではなくワクチンを接種した側にワクチン接種による損害証明義務があるのも問題です。アナフィラキシーショックなどのようなワクチン接種後すぐに確認できる副反応を除いて、実質的にワクチン接種による損害証明は不可能なのが現状です。損害証明ができない限り責任を追求することはできません。つまり、そもそも国にワクチン接種による損害責任を追求すること事態が難しいのが現状です。

責任追求が非常に困難であるのに加えて、仮に国家に責任を追及できたとしても、「ワクチン接種は任意であり、副反応を理解した上で接種したのだからあなたにも責任があるでしょう」と言われてしまうわけです。そのような責任逃れが可能な状態が確立された中で、ワクチンパスポートの活用範囲を広げて半強制的にワクチン接種を義務化させるような政策を私たち国民は認めるべきではありません。

国は責任が負えないなら国民に義務を負わせる政策を進めるべきではないでしょう。また、国民もそういった政策を進める政治家に投票してはいけません。我々国民が「自分は割引を受けられるからラッキーだ」などと思って目先の利益に囚われてしまえば、できるだけ責任を負いたくない役人や政治家たちの思う壺です。

これからワクチンを接種するかどうか悩まれている方も、すでにワクチン接種済みの方もワクチンパスポートの商業的活用に僅かでも疑問を持っていただければ幸いです。

また、余談ですが、こちらのサイト(https://blackriverwing.org)でテレビでは報道されていない新型コロナウイルス関連の情報が得られます。これからワクチンを接種する予定の方、お子様にワクチン接種を考えている方は、一度これらの情報も踏まえた上で検討されることをお勧めいたします。あくまでもワクチン接種は自己責任です。個人的には子供へのワクチン接種は最低でも2、3年は様子見すべきだと思っています。ワクチン接種リスクは未知数です。あと数年待てばワクチン接種リスクがどの程度のものかわかってくるかと思います。現状、「子供のコロナウイルス感染による死亡率は0%である」ということから考えても、子供へのワクチン接種は接種リスクが明確化してからでも遅くはないでしょう。