Ep4.造酒交渉決裂 "No"からビジネスは始まる
【33日目】
カビを除去する専門家に見積りをしてもらったところ、カビの除去費用に$5,000かかることが判明します。家の転売で$30,000〜$5,000の利益を得るつもりが、この段階で$25,000〜$30,000の利益しか得られないであろうことがわかります。
中小企業開発センターから近々毎年5万人ほどの来場者が訪れるバーベキューフェスティバルがあることを聞いていたグレンは、バーベキューフェスティバルで評価されれば宣伝にもなり、レストラン開業の足掛かりになると思い、このイベントの責任者に参加の申し込みをしにいきます。
何を始めるにしても、まず多くの人に認知してもらうことがマーケティングの基本です。今は特に情報過多の時代で、ただ広告を出すだけでは情報の海に埋もれてなかなか認知されません。自分が行うビジネスの業界に多くの人の注目が集まる時を見計らって、しっかり準備を整え仕掛けられるかが鍵となります。
【34日目】
ドーンに家のリフォームとカビの除去作業の進捗状況を聞きにいきます。予定していた期日に間に合うかどうか難しい状況にあることを知ります。
【35日目】
街のクラフトビールの生みの親であるクリス・シリアーニに、マットと共にUnderdog Barbecueのオリジナルビールを作れないか交渉しにいきます。(3人目のクリスの登場です。混乱しないようご注意ください笑)
グレンは本来ライバルとなる醸造所に双方が利益になるような案を提案します。しかし、焦って要領の得ないことを話しすぎてしまい、一旦交渉は見送りとなります。
【36日目】
RJが見つけてくれた料理人候補の面談をおこないます。その中で接客の責任者に向いていると思われるクリートと出逢います。
クリートは他の応募者と比べて料理人としての経験が足りなかったので、料理人としての採用は断念しましたが、グレンはクリートの人柄を見てチームに加えるべきと判断しました。「有望な人材を見つけたら、その人のポストを探し、なければ作れば良い」という考えです。
元々Tシャツのデザインや製造会社をやっているRJがお店のロゴを考えてくれました。この日「Underdog Barbecue」のロゴが決定します。
ビジネスを行うにあたって、ご縁を大切にすることを忘れてはいけません。ご縁を大切にするコツは出会った相手の長所を見出す癖を作ることです。自分がまず相手に大きな価値を感じること、それができなければ自然と縁は切れてしまいます。
【37日目】
この日クリートが正式にチームのメンバーに加わりました。
定休日のレストランを借りて、メンバーと共に料理人応募者の腕前を確認し、グレンはクリスティーンを高く評価します。
数週間前、マットと共にビールの製造を学び、出来上がったビールを試飲します。試飲した結果あまりの不味さに自作でビールを作ることを完全に諦めます。
無理なものは無理と諦めることも大事です。それを成し遂げることがゴールの達成に不可欠でないのなら、さっさと諦めて別の方法を試した方が良いでしょう。ビジネスは時間との勝負です。ゴールの達成に重要不可欠なことにできるだけ多くの時間を費やせるよう人生時間の配分は気をつける必要があります。
【38日目】
カビの除去が終わったので家のリフォームを再開します。カビの除去費用$5,000の支払い期限は30日後なので、ギリギリで支払うことを決め、今はキャッシュを減らさないことを優先します。
【40日目】
一日飛ばしで時間が飛びます。家賃やガソリン代等に$978.69使った模様です。
この日はレストランを開くための空き店舗を手に入れるために不動産業者に良い物件がないか調べてもらうよう連絡します。
その後、マットと共に、改めて醸造所のクリス・シリアーニにどういうプレゼンを行えば交渉が上手くいくかを検討します。そこで、プレゼンする際の要点を「彼らのビールをUnderdog Barbecueで提供したいということ」と「チームの店のオリジナルビールを醸造してもらいたいということ」の2点に絞ってプレゼンを行うことに決めました。
すでに自分のゴールを持っていて、あまり他人のゴールに興味を持たない相手には、いきなり相手とシェアしたいビジョンを共有しようとしても話を聞いてくれません。自分の話を聞いてくれる準備が整っていない相手には、最初に相手がメリットを感じられることを見せるのが大事です。苫米地博士の書籍の殆どはそのような手法で作られています。相手とシェアしたいビジョンがある時は、まず相手に自分の話を聞くメリットがあることを伝え、聞く耳を持ってもらえた段階でシェアしましょう。
【43日目】
3日飛ばしで時間が飛びます。
店を借りるために、物件のオーナーに交渉しにいきます。賃料$5,000で仮契約することができました。
【44日目】
料理人候補のクリスティーンと会い、チームのビジョンの共有とバーベキュー(リブやブリスケット)の改良を申し出たところ、快く引き受け、チームの一員になることを承諾してくれました。
その後は、醸造所のクリス・シリアーニに改めてパートナーになることを交渉しに行きます。結果、「クリス・シリアーニが製造しているビールをUnderdog Barbecueで提供すること」と「チームの店のオリジナルビールを醸造してもらうこと」の2点の要求を受け入れ、クリス・シリアーニが正式にパートナーとなります。
【45日目】
転売する家のリフォームの経過を確認しに行ったところ、全く作業が進んでいないことに気づきます。ドンに無理を言って、必ずデッドラインを守ることを念押しします。
他人に仕事の期日を守らせることは大変なことです。これは多くの管理職にとって悩みの種でしょう。無理やり尻を叩いて働かせるのではなく、できるだけwant toでやってもらう技術が必要です。すでにドンはなぜこんなに急かされるのか理解できず、この仕事を投げ出したくなっています。「ゴールを達成するためにチームとして足並みを揃えることの重要性」と「ゴールそのもの」の共有が上手くできていないことが問題と考えられます。