エフィカシーの高さがゴール達成に大きな影響を与えることはご存知かと思います。

ですが、どれくらい高いエフィカシーを維持すればゴールを達成できるかという点については知らない人も多いようです。

エフィカシーの高さは細かく分類し、体系化することが可能です。分類されたエフィカシーの高さと、自身のエフィカシーの高さを比較することで、曖昧に維持していた自身のエフィカシーの高さがどの程度のものかを知ることが出来ます。

ヨーガなどでは曖昧に無意識化されているものをコントロールする手段として「意識にあげる」という手段を用いるわけですが、エフィカシーについてもこの方法が非常に効果的です。つまり、自身のエフィカシーの高さがどの程度のものかを知ることができれば、意識的に呼吸を整えるのと同じようにエフィカシーの高さをコントロールすることができるということです。

エフィカシーの高さを分類する前に、エフィカシーの定義について理解しておく必要があります。エフィカシーとは、一般に「ゴールを達成できるかどうかに対する自己評価」のことを指しますが、「ある未来が実現すると確信している度合い」と置き換えることができます。

また、一般的に「ゴール」は「目標」と和訳されます。目標とは、「そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもののこと」を言います。コーチングで「ゴール」と言った時には、意識的に設定されているかどうかにかかわらず、「そこに行き着くように、またそこから外れないように目印として設定されている未来」を指します。つまり、ホメオスタシスが働いていて自動的に向かって行ってしまっている未来がゴールであるというわけです。

ゴールや目標とは言えないような何もせずとも起こりうる未来であっても、ホメオスタシスが働いている未来であればそれは全てゴールなのです。エフィカシーを理解する前に、コーチングにおけるゴールの解釈を正確に理解しておく必要がありますので、「一般的に解釈されているゴールのニュアンス」と「コーチングにおけるゴールのニュアンス」の微妙な違いは、今ここで理解しておいてください。今後私が「ゴール」と記述した時は、コーチングにおけるゴール(つまりホメオスタシスが働いている未来)のことを意味します。

それでは、エフィカシーの高さを細かく分類分けしていきます。エフィカシーの高さは、ある未来と自分がどのような関係にあるか(どの程度のホメオスタシス(引き寄せ合う力)が働いているか)で決まります。エフィカシーの高さは以下の段階で分類されます。

8段階のエフィカシー

1.無の状態
 ⇨未来と自分が一切の関係を持っていない、もしくはその未来から限りなく影響を受けていない状態
2.ある未来に対して「自分とは無関係なこと」と感じている状態
 ⇨未来と自分になんらかの関係があり、実際にその未来からわずかな影響を受けているが、自らその影響を0にするほどの負のホメオスタシス(離れようとする力)が働いている状態
3.ある未来に対して「無条件に実現不可能である」と感じている状態
 ⇨未来と自分に強い負のホメオスタシスが働いているがなんらかの影響を受けている関係にある状態
4.ある未来に対して「なんらかの原因によって実現不可能である」と感じている状態
 ⇨現状維持が強く肯定されていることによって、未来と自分に強い負のホメオスタシスが働き実現を不可能にする要因を自ら生み出している状態
5.ある未来に対して「条件次第で実現可能である」「条件次第で起こりうる」と感じている状態
 ⇨なんらかのきっかけで現状が書き換わった時に、未来と自分に正のホメオスタシスが働く状態
6.ある未来に対して「このままいけば実現可能である」「このままでは起こりうる」と感じている状態
 ⇨現状維持が続いている限り、未来と自分に正のホメオスタシスが働き続ける状態
7.ある未来に対して「避けられない未来である」と感じている状態
 ⇨未来と自分の選択になんらかの関係があり、実際に自らの選択がわずかな影響を与えているが、自らその影響を0にしようとしている状態(未来に影響を与えないような選択しか取ろうとしない状態)
8.有の状態
 ⇨未来と自分の選択に直接的な関係があり、自分の選択によってある未来を作り出すことを自覚している状態(未来が既に有るということを確信できている状態)



以上、エフィカシーの高さを8つの段階に分類しましたが、重要なのは最後の8のみですので、1〜7の段階については各々考察してくれれば良いかと思います。なぜ1〜7があまり重要ではないかというと、セルフコーチングを行う際に、求められるエフィカシーは8段目の高さのものだけだからです。

「有の状態のエフィカシー」とは、「現在もしくは過去の自分の選択によってある未来が確定している」と自覚している心の状態を指します。つまり現実の選択と未来が直接的にリンクしていてあとは待っていればその未来が訪れるという状態です。例えば、「10時間後にはハワイにいる未来が訪れる(有る)という前提で、ハワイ行きの飛行機に乗り込もうとしている時」「数日後に商品を手にしている未来が訪れる(有る)という前提で注文ボタンをクリックしようとしている時(過去に注文済ましていて商品が届くのを待っている時)」など、自分の選択によってある未来の実現が確定している時、エフィカシーは限りなく有の状態にまで高まります。

「有の状態のエフィカシー」について、「時間は未来から過去に流れているのだから過去の選択は未来に一切関係ない」といったセルフコーチングの常識と矛盾しているのではないか?と疑問を感じられた人はセルフコーチングについてしっかり基礎づくりができています。ですが、「過去の選択が未来に一切関係がない」という表現は過去の結果に縛られて未来の選択肢が狭まっている人に対する方便です。実は「現在の選択で過去の選択を修正できるため、過去にどんな選択をしていたとしても現在のあり方次第で自由に未来を選択できる。故に過去の選択で完全に未来が確定する訳ではない。」ということを理解させれば良いのですが、過去に縛られている頑固な人には「過去の選択に未来は一切関係ない」とバッサリ言い切ったほうが効果があるといった配慮によって方便が使われていたわけです。

重要なのは、「人間は初めに未来を定めて現在の選択を確定している」という「未来→現在→過去」という風に時間が流れている人間の思考プロセスを受け入れることです。そもそも現代哲学では「時間流れてるわけではなく、同時に存在している。」という解釈が常識です。「10時間後にハワイにいる」という未来が確定した時、「ハワイ行きの飛行機に乗り込もうとしている」という現在は確定します。逆もまた然りで、「ハワイ行きの飛行機に乗り込もうとしている」という現在が確定した時、「10時間後にハワイにいる」という未来も確定します。未来も現在(過去)も同時に定まってしまう訳ですから「時間はどっちに流れるのか?」という議論そのものが無意味なのです。

「有の状態のエフィカシー」を持っている人というのは、時間が同時に存在していることを理解し、現在と未来を同時に確定している実感を感じられている人であり、現在にいながら「求める未来が既に有る(手に入っている)」ということを確信できている人です。また、現在と未来が同化してしまうほど強烈なホメオスタシスが働いている人とも言えます。「現在と未来が同化する」とは「ゴールを達成する」ということとイコールです。

どんな人もプランク時間(5.39116(13)×10−44 秒)毎に過去に設定していたゴールを達成しています。ただしそのゴールが心から望んでいたものとは限らないのが問題です。そんな人が今すぐやるべきことは一つです。今この瞬間から心から望んでいるゴールを設定しまくることです。ゴールを設定するとは未来を確定させることであり、それはつまり現在を確定することを意味します。欲しい商品を手に入れるために注文ボタンをクリックするかのように、ポチポチ現在を確定していくのです。その瞬間、確定した現在とリンクしている未来が必然的に訪れてしまいます。

自慢ですが(良い例なので例として記述しますが)、私はふるさと納税で返礼品を受け取るために100品程度の返礼品を一気に注文したことがあります。楽天市場のふるさと納税コーナーで気になる返礼品をポチポチクリックしていったわけですが、すると数日〜数ヶ月かけて雪崩のように商品が届きました。ゴール設定とはこのようなイメージです。ポチポチ現在を確定していくと無数のゴールが設定され、時間が経った時に雪崩のようにゴールが押し寄せてきます。

特に望むゴールがないという人はショッピングモールでウインドウショッピングをしている時のように、「何かいいものないかな」と気楽に探していれば大丈夫です。望むゴールがないことに焦る必要はありません。「何かいいものないかな」と探す行為を人生に当てはめるとしたらチャレンジや情報収集が該当します。「未経験ことに挑戦する」「知らなかった情報を本やネットで手にいれる」などです。チャレンジ(情報収集)の結果、望むゴールが見つかったなら、すぐにそのゴールとリンクしている現在をポチッと確定してゴールを注文してしまいましょう。

あなたが心から望むゴールというのはそれくらい気楽に設定可能なものです。セルフコーチングを始めた多くの人が「現状の外側に大きなゴールを設定しなければいけない」といったようなプレッシャーから、楽しくゴールを設定するということができなくなっているという問題に直面しがちです。

ですが、楽しむのが第一です。楽しいことをやり続けているうちに現状の内側にあることでは満足できなくなって、勝手にゴールが大きくなってしまいます。(小さなゴールでも繰り返し達成していくうちに、より遠い未来のゴールであっても現在の確定と同時に確定してしまう感覚が実感できます。)なので最初のうちはゴールの大きさについてはあまり気にしなくて大丈夫です。心から望むゴールを設定するのは当然のことですが、それ以前に、楽しくゴールを設定する(楽しんで現在を確定させる)ということもまた同じくらい重要だということを覚えておいて下さい。

心から望むゴールを設定する習慣(望む未来と現在を確定させる習慣)を身につけることで、心から望むゴールが雪崩のように押し寄せてくる日々に変わっていくでしょう。それでは、このページを閉じた後すぐに、心から望むゴールを設定してみて下さい。心から望む未来とリンクしている現在を選択する。ただそれだけのことです。

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